2024.3.212025.7.11
卒FITとは?売電価格や3つの選択肢について詳しく解説!

卒FITとは?売電価格や3つの選択肢について詳しく解説!

  • 卒FITとは?
  • 卒FIT後の売電価格
  • 市場連動型電力買取サービスで売電収入を少しでも高く!
  • 卒FIT後にはどんな選択肢がある?
  • 選択肢1:同じ売電先(会社)のままで売電を続ける
  • 選択肢2:売電先を変更して売電を継続する
  • 選択肢3:蓄電池を活用して自家消費する
  • 卒FITに関するよくある質問
  • 今後の卒FITはどうなる?

卒FITとは?

FIT制度とは?

卒FITとは、太陽光発電設備の「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(Feed-in Tariff:FIT制度)」の適用期間が終了することを指します。FIT制度は、国内の再生可能エネルギー普及と電力市場の成長を目的として導入され、10kW未満の太陽光発電設備では10年間、10kW以上の設備では20年間、発電された電力が固定価格で電力会社に買い取られる仕組みです。

2009年に開始された前身の「太陽光余剰電力買取制度」からFIT制度への移行を経て、2019年以降はFIT制度の買取期間が満了する設備が年々増加しており、「卒FIT」を迎える事業者が増えています。

出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/taiyoko_manryo.html)

FIT制度終了後は、電力会社によって売電価格が異なるため、事業者は売電先や設備投資について新たな戦略を検討する必要があります。なお、太陽光パネルの発電寿命は20~30年以上とされており、買取期間満了後も発電を継続することは可能です。

太陽光発電は、温室効果ガスの排出がなく、国内生産が可能でエネルギー安全保障にも貢献するなど、多くのメリットを持つため、買取期間終了後も自立的な電源としての活用が期待されています。

非FIT制度と卒FIT制度の違いは?

卒FIT後の売電価格

卒FIT後の売電価格は、電力会社によって売電価格が異なるものの、FIT適用中の売電価格と比較すると大幅に下落します

下図の通り、FIT適用中の売電価格推移も年々下落傾向にあるため、卒FIT後の売電については、慎重に電力会社を検討することをおすすめします。

資源エネルギー庁のwebサイトを元に、Q.ENESTホールディングスが作成

出典:https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/kakaku.html

出典:https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html

なお、2025年10月からは2段階での価格設定が開始されますが、年度あたりで買取価格を算出すると、2025年4月~9月の価格よりも下落していることがわかります。

{(24円/kWh × 4年)+(8.3円/kWh × 6年)} ÷ 10年 = 平均14.58円/kWh

市場連動型電力買取サービスで売電収入を少しでも高く!

ほとんどの会社では、卒FIT後の余剰電力は固定単価での買取が多く、基本的にはFITの時期に比べて、買取プランは安くなってしまうという点がデメリットになってしまう場合もあります。

当社の「エネまかせ」では、JEPXの取引単価に連動した、市場連動型の買取サービスを提供しています。市場トレンドに合わせて収益の向上が見込めるというのがメリットのため、気になった方はぜひシミュレーションからでも構いませんので、ご検討ください。

エネまかせの電力買取価格シミュレーションはこちら 

卒FIT後にはどんな選択肢がある?

選択肢1:同じ売電先(会社)のままで売電を続ける

卒FITを迎えても、基本的には契約していた電力会社と契約を続けることは可能で、引き続き発電した電力を売電して収入を得ることができます。

しかし、卒FIT後は、今まで固定で買い取りしていた売電価格が下がる傾向にあります。例えば、2025年度の「10kW未満(住宅用太陽光発電)」の売電価格で比較してみると、FITでは「15円/kWh」で買い取ってくれるのに対し、卒FIT後は大手電力会社だと「7~9円/kWh」になり、半分程度の価格となってしまいます。

よって、今のまま売電を継続することは、売電価格も下落してしまうので、あまり良い選択肢ではありません。

選択肢2:売電先を変更して売電を継続する

そこで、卒FITを迎えた後のメリットとして挙げられる「売電先の変更」をうまく活用しましょう。FITでは、最初に契約した電力会社が売電先となっていましたが、卒FIT後はさまざまな会社と契約できるので、価格を重視したり、魅力的なプランがある会社を選んだりすることができます。

こんな人におすすめ!

  • 売電収入を少しでも高くしたい方
  • 発電した電気を無駄にしたくない方
  • 蓄電池導入による大きな出費を抑えたい方

選択肢3:蓄電池を活用して自家消費する

卒FIT後の選択肢として、蓄電池を活用する方法もあります。自宅で発電した電気を自家消費として利用し、電気代を節約することも可能です。日中に発電して夜に使うことで効率が良くなりますし、地震や台風など、災害時の備えとしても有効です。

ただし、蓄電池には多くの種類があるため慎重に検討しなければなりません。また、初期費用やメンテナンス費用を含めると100万円以上かかるため、価格の面が大きなデメリットとなり得る場合もあるでしょう。

こんな人におすすめ!

  • 日中に発電をして、夜に効率的に使用したい方
  • オール電化住宅にお住まいの方
  • 防災意識が高く、停電時の備えを万全にしたい方

卒FIT後に蓄電池を導入するメリット・デメリットは?

卒FITに関するよくある質問

(Q1)卒FIT後の売電価格を知りたいです。

(A1)各社によって買取価格は異なっており、また基本的には「固定単価買取」で買取を行っている会社が多いです。エネまかせでは、JEPXの取引価格に連動した「市場連動型電力買取」で買取を行っているため、買取価格が高い時に売電、安い時には蓄電池に充電するといった余剰電力を最適化することも可能です。

卒FIT買取価格ランキングはこちら

(Q2)蓄電池のメリット、デメリットを教えてください。

(A2)夜間や雨天時にも電力を使用できる、災害・停電時にも生活に必要な電気をまかなうことができる【メリット】

    導入時やメンテナンス費用がかかる、設置スペースが必要【デメリット】

(Q3)非FITと卒FITはどう違うのでしょうか?

(A3)非FITはFIT制度の適用を受けないため、買取価格は保証されていません。しかし、買取先は卒FIT同様に指定もないため、ご自身で売電先を選択することができます。

今後の卒FITはどうなる?

FITは再生可能エネルギーの普及を目指して導入されましたが、卒FITとなる発電設備は年々増加しています。

一方、安定した買取価格の保証が無くなるため、各電力会社では、売電先として今までにない新たなサービスやプランも続々と登場しています。特にEVやエコキュート、蓄電池など、エネルギーの貯蔵技術の進化は、再生可能エネルギーの発電コストも低減させるので、卒FITを迎えた発電事業者や家庭にも大きな影響を与えていくでしょう。

もし卒FIT後の売電先についてお悩みなら、市場連動型買取サービス「エネまかせ」もぜひご検討ください。

  • #卒FIT
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